「ボーナスをもらった月があると、失業給付の金額は上がるの?」
退職前に賞与をもらっていた方から、よくいただく質問です。結論からお伝えすると、賞与・ボーナスは原則として失業給付の計算に含まれません。ただし「含まれない理由」と「例外」を知っておくことで、自分の給付額を正確に把握できます。
賞与・ボーナスは失業給付の計算に含まれない
失業給付(基本手当)の金額は「賃金日額」をもとに計算されますが、すべての賃金が計算の対象になるわけではありません。雇用保険法第17条第1項では、次のものを賃金日額の計算から除外すると定めています。
📌 計算から除外される賃金(雇用保険法第17条第1項)
- 臨時に支払われる賃金
- 3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金
年2回支給される賞与・ボーナスは「3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金」に該当するため、賃金日額の計算から除外されます。
「3ヶ月を超える期間ごと」とはどういう意味?
同一の性格を持つ賃金が、年間を通じて3回以内しか支払われない場合は「3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金」に該当します。
| 支払い回数 | 扱い | 例 |
|---|---|---|
| 年3回以内 | 計算から除外 | 年2回の賞与、年1回の決算賞与 |
| 年4回以上 | 計算に含まれる | 四半期ごとの業績手当など |
✅ ポイント
名称が「賞与」であっても「手当」であっても、支払い回数が年4回以上であれば賃金日額の計算に含まれます。名称ではなく支払い頻度で判断します。
「臨時に支払われる賃金」とは?
臨時に支払われる賃金とは、支給事由の性格が臨時的なもの、または支給事由の発生がまれであるか不確定なものをいいます。
| 該当するもの | 該当しないもの |
|---|---|
| 大入袋・業績手当(不定期) | 毎月定期的に支払われる精勤手当 |
| 慶弔見舞金 | 毎月支払われる家族手当 |
| 法定外有給休暇の買上げ | 毎月支払われる通勤手当 |
事務の都合でまとめて支払われた場合は?
本来は毎月支払うべき手当を、事務上の都合で数ヶ月まとめて支給した場合は、計算に含まれます。支払いのタイミングではなく、「本来何ヶ月分の手当か」で判断されます。
📌 例
通勤手当を6ヶ月分まとめて定期券として支給している場合、1ヶ月分ずつに分けて賃金日額の計算に含まれます。まとめて支給したからといって「臨時の賃金」にはなりません。
特別の賃金(年4回以上)の扱い
年4回以上支払われる賃金で、算定事由が3ヶ月以内の期間ごとに発生するものを「特別の賃金」といいます。この場合は賃金日額の計算に含まれますが、通常の賃金とは別に算定します。
⚠️ 注意
特別の賃金は、在職期間が1年未満で支給実績が年3回以下の場合、労働協約・就業規則等により年4回以上支給されることが明示されている場合に限り「特別の賃金」として扱われます。
賞与をもらった月は給付額が上がらないの?
残念ながら、賞与をもらった月があっても失業給付の計算には影響しません。賃金日額はあくまで毎月の給与・手当をもとに計算されます。
📌 給付額に影響するもの・しないもの
| 影響する(含まれる) | 影響しない(含まれない) |
|---|---|
| 基本給 | 賞与・ボーナス |
| 毎月の各種手当 | 退職金 |
| 通勤手当 | 慶弔見舞金 |
| 残業手当 | 解雇予告手当 |
まとめ
📌 重要ポイント
- 賞与・ボーナスは原則として失業給付の計算に含まれない
- 年3回以内しか支払われない賃金は計算から除外される
- 年4回以上支払われる手当は計算に含まれる
- 事務の都合でまとめて支払われた手当は月割りで計算に含まれる
- 名称ではなく支払い頻度・性格で判断される
| ✅ 自分の賃金を確認してみましょう | |
|---|---|
| 毎月の給与明細を6ヶ月分用意した | □ |
| 賞与・ボーナスを計算から除外した | □ |
| 年4回以上の手当があるか確認した | □ |
| 通勤手当の支給方法(月払い・定期券)を確認した | □ |
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