「失業給付の申請をしようとしたら、”賃金支払基礎日数”という言葉が出てきてよくわからなかった」
ハローワークの手続きや離職票を確認しているときに、この言葉に戸惑う方は少なくありません。実はこの日数が不足していると、失業給付を受け取れない可能性があります。この記事では、賃金支払基礎日数の意味と、給付を受けるために必要な条件をわかりやすく解説します。
賃金支払基礎日数とは?
賃金支払基礎日数とは、その月に「賃金の支払いの基礎となった日数」のことです。簡単に言うと、給与計算の対象になった日数のことで、実際に働いた日数とは少し異なります。
📌 重要なポイント
- 実際に働いた日数だけでなく、有給休暇や休業手当の対象日も含まれる
- 失業給付の受給資格を得るために「月11日以上」が必要
- 離職票の⑨欄に記載されている
賃金支払基礎日数に含まれる日
以下の日はすべて賃金支払基礎日数に含まれます。実際に出勤していない日でも対象になるケースがある点が重要です。
| 対象となる日 | 備考 |
|---|---|
| 実際に出勤した日 | 通常の労働日 |
| 有給休暇を取得した日 | 給与が支払われるため対象 |
| 休業手当が支給された日 | 労働基準法第26条に基づくもの |
| 遅刻・早退した日 | 賃金の一部が支払われていれば対象 |
⚠️ 対象にならない日
無断欠勤や給与が支払われない欠勤日、育児・介護休業中で無給だった日などは賃金支払基礎日数に含まれません。
月給者と日給者で計算方法が違う
雇用形態によって、賃金支払基礎日数の考え方が異なります。
月給者の場合
月給制(月間全部を拘束する賃金)の場合、その月の暦日数(28〜31日)が賃金支払基礎日数になります。欠勤して給与が差し引かれた場合は、差し引き後の賃金に対応する日数が基礎日数となります。
📌 例
月給25万円で3日欠勤(無給)した場合、その月の賃金支払基礎日数は「暦日数-欠勤日数」になります。
日給・時間給者の場合
日給制・時間給制の場合は、実際に賃金が支払われた日数が賃金支払基礎日数になります。有給休暇や休業手当の対象日も含まれます。
失業給付を受けるために必要な条件
失業給付(基本手当)を受け取るためには、離職前の一定期間に「賃金支払基礎日数が11日以上ある月」が規定の回数必要です。
| 退職理由 | 必要な条件 |
|---|---|
| 自己都合退職 | 離職前2年間に、基礎日数11日以上の月が12ヶ月以上 |
| 会社都合退職(解雇など) | 離職前1年間に、基礎日数11日以上の月が6ヶ月以上 |
⚠️ 注意
「11日以上」というのは月ごとの条件です。1ヶ月でも11日を下回る月があっても、必要な月数を満たしていれば受給資格が得られます。ただし、パートやアルバイトで勤務日数が少ない方は注意が必要です。
11日に満たない月がある場合の救済措置
2020年8月以降、賃金支払基礎日数が11日未満の月でも、その月の労働時間が80時間以上あれば「1ヶ月」としてカウントできるようになりました(雇用保険法第14条第3項)。
✅ 80時間ルール
賃金支払基礎日数が10日以下でも、その月の労働時間の合計が80時間以上であれば、受給資格の計算に含めることができます。短時間労働者やシフト制で働く方にとって重要な救済措置です。
離職票で賃金支払基礎日数を確認する方法
離職票-2の⑨欄に「賃金支払基礎日数」が記載されています。各月ごとに日数が書かれているので、11日以上の月が何ヶ月あるかを自分で確認することができます。
📌 確認手順
- 離職票-2を用意する
- ⑨欄(賃金支払基礎日数)を確認する
- 11日以上の月を数える
- 自己都合なら12ヶ月以上、会社都合なら6ヶ月以上あればOK
まとめ
📌 重要ポイント
- 賃金支払基礎日数は「給与計算の対象となった日数」のこと
- 有給休暇・休業手当の日も含まれる
- 月11日以上が失業給付の受給資格の基準
- 自己都合は2年間で12ヶ月、会社都合は1年間で6ヶ月が必要
- 11日未満でも80時間以上働いた月はカウント可能
| ✅ 自分の受給資格を確認してみましょう | |
|---|---|
| 離職票-2の⑨欄を確認した | □ |
| 11日以上の月が何ヶ月あるか数えた | □ |
| 退職理由(自己都合・会社都合)を把握した | □ |
| 必要な月数を満たしているか確認した | □ |


